美容を学ぶ時に「肌の構造・生理」の次に習う『美しい肌の条件』です。
「う・な・は・た・け・せ」と覚えます。
『美しい肌の条件』
う しっとりとした、うるおいのある肌 な キメの細かい、なめらかな肌 は/た ハリと弾力のある肌 け 血色のよい、いきいきとした肌 せ 清潔で柔らかな肌
化粧品メーカーCMやWeb、女性誌ほかでも、よく使われるキーワードですね。
しかし、言葉では理解できても「実際」を実感しないと、 御自身のお肌がこれらを満たしているのかどうか、わかりづらいと思います。
そこで、化粧品の販売店やサロン他では、各条件別の専用測定器で測定し、 データーをとります。そして、その個別・総合的な結果判定を元に、 専門カウンセラーが「スキンケア&コスメティック」 をカウンセリングやアドバイスをしてくれます。
「う」は水分計や皮脂量測定器。 「な」はレプリカや、お肌の拡大。 「は/な」は弾力計。 「け」は血流計や肌色測定器。 「せ」は清拭や触れた感触他。
さらに最近は、シワの深さや数の計測(目元や目尻のシワの立体画像、 断面図、ケアをした場合としなかった場合の10年後の顔のシュミレーションなど) や現在肌表面に出ている小さなシミの分布や、 肌の奥のシミ予備軍の分布までも測定が可能です。
また、皮脂の分泌や毛穴の開き具合や分布までも。
いずれも、御自身で肌に触れたり・鏡で見ただけではなかなかわからないことばかりです。
また、それがわかってもこの計測でえた数値データーや視覚的な写真や画像を客観的にみて、 どのようにお手入れ方法や手順、コスメティックと結び付けるのか... 製品の多様化もあり、一般ではなかなか判断つかず、 ついつい販売員のアドバイスまかせになりがちです。
しっかりスキンケアして、お肌がプルプルになったはずなのに、 機器診断では肌の水分量が不足。美白ケアをしたはずなのに、 肌色が暗く(沈んで)なっていますと判断されたり、 御自身が思っていた肌質(肌性)と違うことをいわれたり...。
お肌をほめられるよりも、残念な結果を言われるケースもしばしば。
確かに機器診断はある一面では、正確な判定や数値を提供してくれます。
また、その判定や数値を元にスキンケアをプランしたり、 目的・用途別にコスメを選びやすくなるのも事実です。
しかし、測定器機は正しい測定方法で測定されることが条件であり、 過った測定方法で測定値が変動することもありますし、 朝夜・季節・測定環境・精神的状況により左右されることもあります。
また、測定値のみをたよりに自身が全く実感できていないにもかかわらず、 不要や過度なスキンケア方法やコスメティックを推奨されたり、 お肌の将来に対する不安感を与えられたりするのは歓迎できません。
これらのことから、測定器機での測定数値は「あくまで参考」にとどめ、 数値やアドバイスを参考に新しいコスメを購入するよりも、 『今現在のお肌のコンデション』ということで認識し、「化粧品による正しいお手入れ」 を再確認されたほうが現実的だと思います。
一時的にお肌の水分値(量)をあげるだけでしたら、 保湿効果の高いコスメティックを使えばそれで解決。
肌色を白くみせるのであれば、今お使いのファンデーションよりも トーンや明度の高いカラーを使えば解決です。
しかし、それは決して自然ではなく化粧品を使った人工的なお肌の演出でしかありません。
値や言葉に惑わされるより、ご自身のお肌が持つ回復・改善力を信じましょう。
お肌は、十人十色で個性的であり「体調や心の鏡」でもあります。
また、お肌を大切にする気持ちはコスメティックの効果・効用を確実にしてくれます。
スキンケアはコスメティックを主役にするのではなく、 あくまでサポーターとしてお付き合いすることがスキンケアの基本であり、秘訣です。 【文章】お化粧コンサルタント
メイクアップアーティスト 渡会治仁
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