クレンジング料は、主にメイクアップ料をお肌より浮き上がらせる役目があります。
その、『なじませて浮かせること』により、落としずらいメイクアップ料をお肌より分離させます。
既存のクレンジング料は、簡単に分類すると、
・クリームタイプ ・ローションタイプ ・乳液(エマルジョン)タイプ ・オイルタイプ ・ジェルタイプ ・シートタイプ ・クレンジングと洗顔を併用できるタイプ
などの7種類。
さらにアイカラーやマスカラ、アイライナーなどを除去する 専用のアイメイクアップリムーバーや「落ちないリップカラー専用」 のリップクレンジング剤が加わります。
さて、このお肌に使うクレンジング料7種類、どれを選ぶか迷うところですが、 ガイドとして『洗浄力』を強弱でランク付けし、 かつ「どんな肌性(肌質)に適応しているのか」を紹介されています。
【例】 オイルタイプ/強め/汚れとの馴染みがよく、洗い上がりもしっとりしている。 ジェルタイプ/弱め/肌にやさしめなので敏感肌や乾燥肌の方にはおすすめ。
さて、このように多品目であるクレンジング料をメイクアップアーティストは、 どのように選んでいるでしょうか。
原則的には、モデルさんが撮影スタジオ入りする時は「素顔」です。
しかし、なんらかの都合上「しっかりメイクアップ」の場合もあります。
この時、当然ながらメイクアップを落とさなくてはなりません。
・いかなるメイクアップ料(ファンデーション・アイメイク・リップカラー他) が完全に落とせる ・とにかくスピーディーに落とせる(肌やメイクアップ料との馴染みがすみやか) ・スキントラブルを起しうる疑いのあるクレンジング料はNG(肌性を選ばない)
また、カット数(撮影枚数)によっては、再度メイクアップを落とし、 ファンデーションをつける場合もあります。
そこで、クレンジング料が肌(特に毛穴)に残留しない事が必要です。 それを怠ると、「化粧崩れ」が速くなる場合もあります。
さすがに、これらを1本(1種類のクレンジング料のタイプ)では、 まかないきれないので2本2種類のクレンジング料/オイルタイプとローションタイプを使いわけます。
オイルタイプは、顔全体のクレンジングとアイメイク全般、リップカラー除去に。
ローションタイプは、素顔でこられた時。余分な角質除去も含め 「クレンジング&角質除去効果が期待できる酵素配合」製品を使います。
【参考】
バイオ21社/ちゅららシリーズ 32℃ Theater クレンジングオイル
クレンジング剤はいかなるタイプでも 「劇的な効果(メイクアップ料を除去する)」の違いはありません。
ただし、感触(さらっとしている。ベタベタしている等)や 肌への残留(洗顔してしまえば同等ですが)の違いは大きいようです。
特にオイルタイプは、それが著明です。
クレンジングもスキンケアの一部ですので、「落ちればいい(目に見えない)」 だけはなく、感触も楽しみましょう。
時間に余裕があるときは、オイルタイプでお肌をいたわりながら丁寧にクレンジング。
余り余裕がないときは、ローションタイプでスピーディーにメイクアップを落とし、 アイナソープで洗顔します。
注: 酵素配合のクレンジングローションは、 「コットンに含ませ、拭き取る」という使い方であるため、 お肌表面の角質除去になります。 また、クレンジングローションである以上、 効果・効用は「メイクアップ料を落とす」のが主となります。
【文章】お化粧コンサルタント
メイクアップアーティスト 渡会治仁 |