敏感肌のスキンケアとメイクアップ

■はじめに

敏感肌(センシティブスキン)要素を持つ人は女性の7割(67.0%)とも言われています。

そのため、敏感肌をターゲットに特化した敏感肌用のスキンケア製品が開発・販売しているのも、それを裏付けています。

しかし、その反面メイクアップ製品やその使い方については「乾燥・保湿」をキーワードに
リクィドファンデーションをオススメしている程度の情報しかないようです。

そこで、今号では『敏感肌のスキンケアとメイクアップ』について可能な範囲
(医療従事者・皮膚科ではないので、医療的な治療に抵触する記載・発言はできない)
でご紹介していきたいと思います。

また具体的に製品名を明記しますが、メーカーとは一切かかわりなく当執筆者渡会治仁の判断で紹介しています。

■スキンケア製品

低刺激と保湿につきますが、乳液・美容液は控えた使用をお勧め致します。

乳液や美容液ではその成分により保湿を期待できますが、それ以前に洗顔と化粧水が重要です。

乳液や美容液は確かに十分な保湿効果はありますが、配合されている成分数が多く、それが刺激を誘発する場合もあります。
そこで当面は、シンプルなスキンケアをオススメします。

まず、洗顔については、うるおい効果のある洗顔料はNGで、つぎに使う化粧水の保湿のじゃまをします。
つまり、洗顔料については「うるおい」「保湿」を主している洗顔料よりも、普通の洗顔料が望ましいということです。
もちろんアイナソープはそれを十分に満たしています。

化粧水は、現在のところ
六陽製薬オードムーゲのオードムーゲスキンローション(医薬部外品)価格100ml:1,260円(税込)200ml:2,100円(税込)
を推薦します。

■メイクアップ製品の説明

少々説明的になりますが、おつきあいくださいね。先に「乾燥・保湿」をキーワードに
リクィドファンデーションをオススメしているところもありますが、簡便性や選びやすさ。

また、お肌に対する刺激もないパウダーファンデーション(以下、パウダーファンデ)をオススメします。

まず、パウダーファンデとフェィスパウダー(一般呼称では、おしろい。ルーズタイプとプレスドタイプがあります)
の違いですが、端的にいうと『肌に密着度・状態維持』の違いです。

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【パウダーファンデ】

肌色をつくる粉成分・ノビ・感触・ツキをよくする粉成分とオイル成分。
これらを圧縮プレスした製品で、肌色の統一による美的な演出とお肌の保護が目的・効用。

【フェィスパウダー プレスドタイプ】

白色もしくは薄い肌色をつくる粉成分・ノビ・ツキをよくする粉成分と極微量のオイル成分と香料。
これらを圧縮プレスした製品で、主にお化粧直しに使われる。

【フェィスパウダー ルーズタイプ】

白色もしくは任意の肌色や質感を演出する粉成分・感触・ツキをよくする粉成分や
ファンデーションの油分を吸収する粉成分のブレンド。

極微量のオイル成分と香料。主にクリームやリクィドファンデのような油脂成分
を要したファンデーション塗布後に使われます。

油分を吸収する粉成分により、ファンデーションとお肌の密着性を保ち、
かつ主に粉成分のアイカラーやチークカラーのツキを向上させます。

他、多目的な用途に使われ、メイクアップには欠かせないコスメティックです。

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上記の概略のように同じような粉体主原料の製品でも違いがあります。

まず、フェィスパウダー(ルーズタイプ)を直接肌につけると、
皮脂(脂)だけと吸着しますので、すぐ崩れる(剥離)のです。

パウダーファンデを直接肌につけるとフェィスパウダーよりは長く持ちますが、
お肌がその密閉を汗と脂(皮脂)で浮き出します。

またプレスドタイプ(プレスドタイプ)を直接肌につけると、
白色もしくは薄い肌色をつくる粉成分が主なので、単独で使うと「白うき」になる傾向があります。

あくまでお化粧直しに使われるコスメティックと御考え下さい。

そこで、お肌とパウダーファンデの仲介をしてくれるのがメイクアップベース(化粧下地)で、
お肌とパウダーファンデの接着剤の役割をします。

また、パウダーファンデは油脂成分を持つファンデと比べ、
お肌を刺激するような成分は一切入っていませんが、
念のためお肌の保護としてメイクアップベースは必要となります。

補足:

「油脂成分を持つファンデ」は、各社製品年々良くなる傾向にあります。

そのために必ずしも『油脂成分=刺激成分』と断言できません。紫外線吸収剤も同様です。

オイルフリーという油脂成分を含まない製品もありますが、
「どなたでも簡単に使え、キレイに仕上がる」ということには至っていないようです。

■メイクアップ製品と使い方

『敏感肌にはファンデーションをつけることができない』ということはありません。

先にご説明したように、ファンデーションに『お肌に対し刺激成分が入っていない。』のを使えばいいのです。

あわせてメイクアップベースとのコンビネーションで外部刺激(寒気・乾燥・紫外線ほか)より肌の保護。

メイクアップベースは、薬局にあるディクトンケア/56g1,680円(税別価格1,600円)を使います。

量は、さくらんぼ大一つでお顔全体に延ばします。そして、付けた直後に
すぐパウダーファンデーションではなく、少なくとも30秒はおいて、お肌になじませます。

それからパウダーファンデーションです。パウダーファンデーションは、
どこのメーカーの製品でも問題ありませんが、完全にご自身の肌色にあった色を選ばなくてはなりません。

また、通常は製品についているスポンジを使いますが、
さらにソフトタッチで細部までフィットさせることができる「綿パフ」を使います。

同様に、メイクアップブラシ他のツール類もメイクアップアーティスト同様、
「余分な刺激をお肌に与えない使い方」を...。

『敏感肌だからメイクアップはNG』なんてことはありません。

どうぞ、ささやかなアドバイスですが、ぜひトライしてみてくださいね。
また、不安な場合は皮膚科医と御相談のうえ、メイクアップを楽しんでください。

渡会治仁【文章】お化粧コンサルタント メイクアップアーティスト 渡会治仁

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