メイクアップは御存じの通り、化粧品(メイクアップ製品)でお顔を彩ります。
卓越したメイクアップアーティストのテクニックは 、見る間に女性(モデル・女優)を変貌させることが可能です。
しかし、その反面「メイクアップでは、手が出せない箇所」があるのです。
それは、お察しの通り「目と歯」です。
いわば、メイクアップでお肌やアイメイクアップ他がキレイである程、 その反面沈んでしまうのが「目と歯」なのです。
メイクアップ、とりわけアイメイクアップでは 唯一化粧品が使えずコントロールできないのが白目です。
白目をキレイにすることで、黒目もアイカラーも綺麗に映えてきます。
そして、その為の対策(白目の充血や黄色味の軽減対策)として、 目薬をメイクアップの最後(仕上げ)に使います。
目薬をお使いの際の注意は、控えめ目に使う事。
多くを使われますと、まれにアイラインやマスカラが流れることがあります。 また充血止めの目薬は、必ず説明書きを読み使用方法・保管方法を厳守します。
黒目(虹彩)はカラーコンタクトレンズ (瞳全体を大きく見せたり、瞳の輪郭を強調。また、瞳の色を変えることでイメージを変えます) で可能ですが、白目は目薬に頼りざるをえないのです。
写真ではデジタル・レタッチ(画像編集ソフト等)で可能ですが、 動画(TV・映画他)において目薬使用は不可欠となっています。
さて、このように「目をキレイ」にするという方法の逆(裏)には 「目を濁らす」という方法も存在しています。
「武士の一分」(配給/松竹 公開/2006年12月 監督/山田洋次 主演/木村拓哉) では木村拓哉氏、演じる新之丞が「目を濁らす」ために アイブラッド(クライオラン社製。当製品に該当する化粧品は日本国内では製造・販売を認められていいません) を使っています。
古くはメンソールを目に入れることで目を充血させていましたが、 今はアイブラッドを使う事で、充血を演出します。
その「充血」はあくまで演出であり、アイブラッドの配合成分によって 目の中の毛細血管を拡張させるものではありません。
あくまで、「目に赤い膜を擬似的につくる」というもので、 目そのものに悪影響を与えるものではないのです。ご安心くださいね。 (筆者、アイブラッド所持し、使用経験あります)
また、目同様メイクアップでコントロールできないのは歯色です。 そのため、一時的には歯を白くする専用のエナメル(トュースエナメル)を使います。
#特殊メイクアップでは、その逆である「歯を汚す」というコスメ&技術があります。
このように、お顔の中にある「白色」、白目・歯色はこのように 化粧品以外の製品で調節されているのです。
【文章】お化粧コンサルタント
メイクアップアーティスト 渡会治仁 |