化粧品の広告については、薬事法という法令をもって厳しく制限をされています。 詳細は割愛させていただきますが、これは「薬と化粧品を明確に区別する」ためにあります。
例としては、
・化粧品に許されない効能・効果を体験談で表示すること(事実でも不可) ・使用前と使用後の比較、経過の描写 ・最大級表現「最高」「至高」「究極」「奇跡」等 ・「今お手入れをしなければ間に合わない!」といった不安を生み出すこと ・皮膚、肌以外を引き締める言葉(あご、顔のライン、ふともも等) ・特許について表示すること(事実でも不可) ・製品や成分について、生成方法や成り立ちを過剰に書くこと。(事実でも薬を思わせた場合不可)。 ・「有名TV番組で効果が認められました!」等の参考文献の形で化粧品に許されない効能・効果を表示すること ・肌の機能そのものを変化させる表示(肌の内部から潤い〜) ・「バストアップ」を謳うこと
などがあげられます。
上記について、大手の化粧品メーカーでは十分配慮され、法規に触れていないのがわかります。
しかし、深夜の通信販売番組・ネット販売や女性誌内の広告では、フライング気味の広告を目にします。 「多くの情報(製品)を、消費者にお伝えしたい」というお気持ちはわかりますが、 過度に法規を無視されていることは残念でなりません。
また、皮肉なことに「広告表現が過度で、多くの情報を記載している広告」 をうっているメーカーの製品が売れているというのも事実なようです。
女性誌のスキンケアの記事では、キャッチコピーで読者の興味をそそり 「識者推薦」や「体験談形式」「開発者談義」を使われているようです。
これらの記事は、とても楽しく読ませていただいていますが、 過度な期待(推薦されている化粧品について)は持たず、あくまでコメントとして参考にしています。
化粧品は、まず洗顔によってスキンコンデションが整い(化粧品を使う準備)、 適量とタイミングで使うということで製品の効果が発揮できます。
その基本的なことをふまえ、「スキンケアのパートナーを選ぶ」のも楽しいでしょう。
そのためにも、過度な記事や「与えられる情報」に頼るよりも、 毎日なにげなく行っている洗顔を見直すことが最優先となります。
【文章】お化粧コンサルタント
メイクアップアーティスト 渡会治仁 |