お手元の化粧品を確認してみましょう。
ちょっとした"違い"は、実は"大きな違い"であり、 その背景には「規制」が見え隠れします。
もちろん、消費者保護のうれしい「規制」です。
さて、お手持ちのいくつかの化粧品のラベル、もしくは化粧品の裏側に 記載されている"内容量"をご覧ください。
例: 内容量 150ml
150ミリリットルです。ところが、
例: 内容量 150mL
と、リットルが大文字のエルになっている場合があります。
もちろん、「ml」と「mL」は同じですが、エルを大文字にすることによって 「ml」が違う読み方にされないような考慮です。
これはすでに欧米で慣例化されているようです。
日本国内の大手化粧品メーカーや製造販売会社もここ1年ばかりで、 この表記を取り入れつつあります。
この、「ml」と「mL」・・・法的に、「"ml"を"mL"に表記しなさい」 と義務化された場合、準備期間はあったとしても、 該当する全商品のラベルを変えなくてはなりません。
それにいち早く反応し、対応している国内メーカーもあるのです。
また、昨年8月に
================================================================= 欧州連合(EU)の欧州委員会は28日、化粧品の成分や副作用について 消費者への情報開示をメーカーに義務付ける指針をまとめた。 消費者保護の観点から、化粧品の使用で引き起こされる アレルギー反応などについて情報提供を徹底するのが狙い。
EU25カ国で販売されるすべての化粧品が対象となるため、 資生堂など日本のメーカーにも影響が及びそうだ。
EUの新たな指針によれば、消費者から化粧品の使用による アレルギー反応やかゆみなどの問い合わせがあった場合、 化粧品メーカーは副作用にかかわる情報を開示する義務を負う。
さらに化粧品に含まれる一定の成分について化粧品メーカーに ラベル表示などを求めた。 欧州委のフェアホイゲン副委員長(企業・産業担当)は 「透明性を高めて消費者が商品選択の幅を広げられるようにする」 との声明を発表した。 =================================================================
という記事がありました。
この" アレルギー反応やかゆみなどの問い合わせがあった場合、 情報の開示義務化"もEU25カ国同様に日本国内でも義務化 される動きがあってもおかしくはありません。
もっとも、しっかりした化粧品メーカーや製造販売会社は 、義務化される以前に"全面的な情報の開示"とまではいかなくとも 誠意ある対応をしているはずです。
個人的には、怪しげな化粧品メーカーや製造販売会社、 企画会社を淘汰するためにも必要な義務化だと思っています。
【備 考】
コスメにおいてはWebにて、すでにmL表記しているメーカーと、 ラベル表記はmLでもWebではmlのメーカーがあるようです。
コンタクトの保存液やデンタルリンス関係はmL表記が多いようです。
【文章】お化粧コンサルタント
メイクアップアーティスト 渡会治仁 |