現代の医療は、疾病の治療から予防医学へと変わりつつあります。
つまり、病気になってから治療するのではなく、 病気の予防・早期発見・治療が最善と考えられてきているのです。
美容領域では、お肌に疾患がある場合、その領域を離れ「治療」 が必要となります。その背景には、「化粧品は薬ではないので、治療や完治はできない」 からです。
そのために「日常生活におけるアドバイス」で スキントラブル(ニキビ、シミほか)を予防してきました。
また、化粧品に医療で使うのことが許されている成分を配合し、 「速効性はなくても、継続的に使われることで効果が期待できる」 というところまで進歩してきました。
さらに、お肌になんらかの働きかけを起こす(肌質改善や化粧品成分のお肌深部への浸透ほか) と思われる方法や美容器具をも積極的に取り入れてきました。
しかし、「一度スキントラブルが発生すると、それを元のお肌に戻すには時間がかかる」 という事実はかわりません。
本来化粧品は、「健常なお肌を維持させる」のが役割でした。
つまり、ある程度「予防」というのが含まれていたのです。
しかし、昨今のお肌をとりまく環境は複雑化し、つねに 紫外線や汚れた大気などの影響(ストレス)を受けつづけています。
そこで「スキントラブルの予防と改善」を同時進行で行い、 意識せずに「健常なお肌に導き、そのコンデションを維持させる」 という発想も必要となってきています。
お肌に必要な自己修復力を弱めるている原因を抑制し、 かつ従来の成分よりも速効性や継続性を期待できる厳選された成分を配合する。
このことで、意識せざるをえなかった紫外線や生活環境汚染、 ストレス、加齢に影響されることなくスキンケアが楽しめます。
「予防と改善」という発想。それを元に開発される化粧品が 皆さんのお手元に届くのは夢ではないようです。
【文章】お化粧コンサルタント
メイクアップアーティスト 渡会治仁 |