たびたび当メルマガでも指摘してきましたが、 大手化粧品メーカーを除き、一部の化粧品メーカーは やや過剰な「化粧品に対する期待感」を 高めているように思えます。
そのために「言葉」を巧みに操りますが、 それをどう解釈するかは自己判断となってしまいます。
その中でも、正しく認識されていない言葉の ひとつに「好転反応」(こうてんはんのう) があります。
「有効成分」同様、「好転反応」という言葉は 耳当たりのいい言葉ようにとらえられますが、 本来使われるべき「好転反応」の意味と化粧品メーカー のいう「好転反応」は異なっています。
多用されるは、クレームに対しての対応時。
「お肌がよくなる方向に向かう際に起こる反応です」 「一時的なものです」 「このコスメの効果がある事の反応です。続けてお使いください」
これらの他、購買者の苦情を全く認めず、それすら 自社製品のPRにまでもってゆく言葉となってしまっています。
本来、化粧品を使い何らかのスキントラブルが発生した場合 すみやかに使用を止め、すぐに医師の診断・治療を受けるのが 必要であり、それ以外の対処はありません。
そもそも、好転反応とは治療の過程で起こる予期しない 身体反応のことであり、スキンケアに使われる言葉では ないのです。
それを巧みにクレーム処理に使ったり、セールストーク に使うのは抗議に値します。
作意的であろうが無知であったいかんを問わず、 「化粧品で治療はできない」という大前提がある以上、 「好転反応」という言葉を使う化粧品メーカーや その販売員を信じるのは不適切と考えています。
ご注意くださいね。
【文章】お化粧コンサルタント
メイクアップアーティスト 渡会治仁 |