眉の役割・・・
それは、額からの汗が目に入らないように存在しているといわれています。
このような生体的な役割は、豆知識ですが
メイクアップ的にはとても重要なポジションに存在しています。
この眉というパーツがメイクアップや
お顔全体にどのように影響しているのか理解することで
アプローチが変わってきます。
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まず、筆者の小言となってしまいますが、 皆さんが参考されていると思われる 「アイブロウメイクアップの情報」を再考してみますね。
女性誌やメイクアップに特化した書籍には、
必ずアイブロウ(眉)についての特集記事や
整え方他の情報が記載されています。
1誌や1冊を読む限りでは気がつきませんが、
複数の記事を比較して読んで見ると、
「内容はほぼ同じ」であることに気がつきます。
*筆者(拙著「誰も教えてくれないメイクの基本)」 にても同様
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もちろん解説は一律ではありませんが、その解説や技術は
アーティストの「クセ」やカメラマンの「美的なアングル撮り」
が入り実用的ではありません。
・技術者目線で説明されていること
・使うアイテムやコスメの種類が多い
・すでに整っている眉で説明されている
・解説と仕上がりが一致していないことがある
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これには理由があります。
メイクアップアーティストやヘア&メイクさんは、
・元化粧品メーカー出身者
・ヘアスタイリスト(美容師)がメイクを習得した
・独学でメイクアップアーティストやヘア&メイクさん
他
このようにメイクアップアーティストや
ヘア&メイクさんになられている方はスタートラインが違います。
ここに、「アイブロウ」に対する考え方に違いが生まれます。
・元化粧品メーカー出身者
とてもわかりやすいのですが、
説明はメーカーが配布しているパンフレットやリーフレットと同じです。
・ヘアスタイリスト(美容師)がメイクを習得した
一般にはやや難しく、手順が多い方もいるようです。
・独学でメイクアップアーティストやヘア&メイクさん
ご自身で行っている「眉の整え方」を薦めます。
このように、違いはありながらも
「結果、キレイ」に導きますから良し悪しはありません。
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しかし、中でも大きく異なるのが「眉頭」の扱いです。
眉頭から描くことを薦めている方もいれば
「眉頭は描かない」「最後に眉頭を描く」のように同一ではありません。
筆者は、一切眉頭に手を入れません。
理由は、眉頭は眉毛の生えている間隔が
眉中央〜眉尻までと比べ広い。(個人差はあります)
そのために、埋める(描いて)のは不自然であるからです。
*『メイクアップは自然の模倣』という原則から
「眉頭から描く」ということを否定はしませんが、
いわゆる「張りつけたような眉」や「ノリ眉」になる傾向は疑えません。
* 筆者は必要あれば眉頭を描くときもありますが、
面相筆という超極細ブラシ(線は眉1本分描ける)&
水溶きコスメという極めて繊細な方法で眉を描きます。
あくまで特例であるために、
スクール生徒に伝授することはあっても一般の方には使いません。
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このように、女性誌やメイクアップに特化した書籍では、
1冊(記事)では書かれていないことが、
別著者(別技術者)で説明されていることが少なくありません。
多くの情報から、ご自身に合うアイブロウスタイルを見つけるには
1冊よりも複数冊を読み比べることで発見できるのです。
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また、「読んで参考にする」他に眉を整えてくれる専門店や
化粧品コーナーやフェイシャルサロン他があります。
このサービス、とても実践的ですが・・・
眉を整えてもらうと、
その技術者と同じ眉になっていることも少なくありません。
一度、異なるとご自身では手直しが困難な眉です。
そのために、積極的にこのサービスをお薦めすることはできませんが、
次にご説明することを参考に「技術者」を見極めてください。
その見極め方法・・・
大変失礼な方法ですが、すでに施術を終えられた方の眉と
技術者の眉をさりげなく見比べてみます。
同様の眉の形であれば、技術者の眉と同じ仕上がりになる可能性は高いです。
また、施術を終えられた方の表情。
一番ご自身のお顔を知っていますので、
「眉が気に入った」のであれば表情は明るいはずです。
そして、普通に「キレイになっているのか」を確認下さい。
「キレイ」はプロだけわかるというものではありません。
誰が見ても「キレイはキレイ」です。
実際、眉は
・その長さ、カーブ、色は「瞼の面積」に影響を与える。
そのために間接的に「眼の見え方」に影響がある。
・同様に、「額」やヘアスタイリングで似合う似合わないが決められる。
このように、とてもデリケートな事項も考慮し、
デザインされることで「キレイな眉」になります。
そのために、技術者は
眉の長さ=小鼻と目尻を直線で結んだ箇所が眉尻
のような基準だけを知っているのでは勉強不足といえるでしょう。
また、数多のガイドがありますが、
あくまで「正面から見た場合」であり、
他の角度からの見え方は考慮されていません。
【参考】
http://www.kusurinofukutaro.co.jp/column/200504_p6.html
http://www.yamahira.co.jp/make-01.html
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キレイに整えられた眉は、
その形がガイドになるため慎重であるべきです。
実際、眉単独だけではなく、
メイクアップ全体に精通している技術者と出会えば、
・素顔になったら眉が半分ない
・アイメイクアップが映える眉に
・アイブロウを整えるコスメが最低限ですむ
他、眉にかける時間は少なくなります。
技術者はシザース(はさみ)やツィザース(毛抜き)他を使います。
それらの各ツールの使い方も含め、
記事や書籍を読んでもわかりずらいことも解決するはずです。
また、眉についてのお悩み事をご相談しても
適切な返答がいただけると思います。
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昨今、美容業種の多様化や社内教育の問題でトレーニングや知識&
経験が不十分でもプロや専門家という肩書きをつけて
店頭現場に立たされているというのが実情です。
そのために、お客様であっても
「プロ中のプロを選ぶ」という選択眼が必要となってしまいました。
しいては
「プロのサービスを安心して受ける」のは当たり前とは言えないのです。
特に、眉についてのサービスは眉毛をカットする
ハサミや毛抜きを使います。
また、必要あればカミソリを使うこともあります。
*ただし美容師資格所持が絶対条件。
このように金属や鋭利な器具を使うという面でも、
安易に人柄や肩書きで信用せず、プロ中のプロを選んでくださいね。
【文章】お化粧コンサルタント
メイクアップアーティスト 渡会治仁
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