コントロールカラーは、メイクアップベース(化粧下地)として 兼用できたり紫外線予防や美容成分を配合していたりと ポジションのわかりずらいアイテムです。
また、くすみや色ムラをカバーし、お肌に明るさと
透明感を与えるという効果もあるとのこと。
つまり、スキンケアにもファンデーション的にも 使うことが出来るということのようです。
元来、コントロールカラーの目的&効果は 「ファンデーションを厚くつけずに肌色を変える」。
また部分的な肌色(色調)調整・補正にあります。
それがいつの間にか、スキンケアにもファンデーション としても使えるという「欲張りなアイテム」になりました。
スキンケア的にコントロールカラーを使うのは、 あくまでも補助的であり、紫外線予防はそれ専用のコスメ。
美容成分が入っていても、類似効果のあるコスメには かないません。
また、「メイクアップベースとして使える」というのも あくまで「として使える」であり、メイクアップベース の代わりにはなりません。
このように、「いろいろと使うことができる」ができたとしても、 あくまでファンデーションにかかわるアイテムと 位置づけたほうが無理がないようです。
実際、顔の赤みやくま、くすみ等をカバーするために 使われていますし、色も各色(ピンク、グリーン、イエロー、パープルなど) 用意され色別に用途が異なります。
また、製品によってはカバー力やお肌へのフィッテングに かなりの違いがあり、コンシーラーとの差別化も難しく 「メーカーさんがコントロールカラーと表記しているから、 コントロールカラーとして使う」というのが実情です。
さらに、部分的に使ったり、顔全体に使うという 使用範囲の違いがさらにコントロールカラーを わかりずらしています。
前号、ご説明いたしましたように、
コントロールカラーの目的&効果は
・ファンデーションを厚くつけずに肌色を変える ・部分的な肌色(色調)調整・補正
です。
言い換えますと、
肌色を変える必要がなければ、コントロールカラーは 使う必要は全くないのです。
また、部分的な肌色(色調)調整・補正については、 デリケートに調整・補正してもそれほど効果は期待できません。
実際、見た目はピンク、グリーン、イエロー、パープルなどの コントロールカラーがあったとしても、お肌につけると 明度が上がる(白くなる)程度です。
従って、コントロールカラーを顔全体に使うということは、 単に「お顔を白くしている」ということに過ぎず、 これをメーカーさんは「透明感」と称しています。
元々、コントロールカラーで肌色(色調)調整・補正 ができるというのは、「加算混合」という絵具を混ぜたときに できる色を絵具からコスメに変えただけのことです。
つまり、「混ざる」「重なる」が大前提となりますから、 「厚塗りの原因」になってしまうことも少なくありません。
また、コントロールカラーを付けた直後は効果あっても 時間経過と共にクスミや崩れを誘発します。
実際、コントロールカラーを使っているかどうかは、 崩れ方で判断できるほど著明です。
このように、コントロールカラーは必ずしも 女性誌他の情報のように、お手軽なコスメ&テク ではありませんし、「使わないでも何ら困らない」 コスメです。
また、昨今の優秀なファンデーションは、 すでにコントロールカラーの効果
・ファンデーションを厚くつけずに肌色を変える
を持ち合わせているので、 「お肌に赤みがあるからグリーン」などと安易にコントロールカラー を使わず、「薄くキレイにカバーできるファンデーションの品質とカラー」 を選ぶのが正しい選択だと思います。
【文章】お化粧コンサルタント
メイクアップアーティスト 渡会治仁 |