クリームタイプやリクィド(リキッド)タイプ のファンデーションの仕上げに必要不可欠なアイテム であるフェイスパウダー。
また、パウダーファンデーションに重ね付けすることで 日常紫外線防止効果が、さらに向上しますし アイカラーやチークカラーのグラデーション(ぼかし) も格段とキレイに仕上がります。
この他、皆さんが想像以上に「使い勝手」があるのが フェイスパウダーです♪
しかし、詳細な説明をされていることは皆無で、
「その役目は、化粧くずれの原因となる皮脂や汗を吸収し、 キメを細かく整えてお肌を美しく見せることです。」
と、わかりやすいのですが「必要不可欠」とは 結びつかない簡単な説明で終わってしまっていることが 少なくありません。
今号から、5回に分けてフェイスパウダーが 必要不可欠なメイクアップアイテム(コスメ)であること。
また、余り知られていない使われ方を ご紹介いたしたく思います。
尚、フェイスパウダーは、 ルーズパウダー(粉おしろい)とプレストパウダー(固形おしろい) に分けることができます。
今回は、ルーズパウダーをクローズアップいたしますね♪
*ルーズパウダーは、「ルースパウダー」と呼称している
メーカーもありますが同義です。
*また、プレスドパウダーは、「プレストパウダー」
と呼称しているメーカーもありますが同義です。
【フェイスパウダーの成分】
フェイスパウダーの成分は、主に5種類。
タルク・マイカ・シリカ・酸化鉄・酸化チタン
これらはすべて無機質ですので、ミネラルが主成分です。
これらのミネラルは各特性を持っているので、 目的に応じた配合比率と、5種類をさらに 補う他成分を配合しています。
フェイスパウダーは、ファンデーションの上に 使われるので「お肌に直接触れる」ということは ありません。
とてもシンプルな処方であること。
そして、「ファンデーションに重ねて使われている」 ということからフェイスパウダーを使っておきるトラブルは 聞いた事が全くありません。
肌性(肌質)にあわせることも不要です。
これらのことから、お肌のトラブルを誘発するコスメ ではなく、安全性の高いコスメといえるでしょう♪
フェイスパウダーは、ファンデーションの上で ベールをつくっています。
微細なベール・・・「ただの粉」であるために、 他のメイクアップに使われるコスメと 比べると地味な感があります。
しかし・・・。
【フェイスパウダーのお値段】
フェイスパウダーは、シンプルなコスメでありながら お値段の幅は極めて大きく、 グラムあたりの単価を計算すると少し驚いてしまいます。
8000円のフェイスパウダー 、 容量が30グラムといたしますと1グラム266円(概算) 。
3000円のフェイスパウダー、 容量30グラムですと1グラム100円 (概算)。
クチコミサイトで高評価のフェイスパウダーは 1グラム約4円 。
このように、4円から266円と53倍ものグラム単価 が違います。
安価であればあるほど、必要量を気にせずに 使うことができますね。
「安価であり、化粧くずれの原因を軽減し キメを細かく整えてお肌を美しく見せることが できるフェイスパウダー。」
これが、理想的なフェイスパウダーです♪
【透明であること】
「安価であり、化粧くずれの原因を軽減し キメを細かく整えてお肌を美しく見せることが できるフェイスパウダー。」
でありながらも、お顔が白く仕上がるのはNGですね。
理想は、「ファンデーションの色が全く変わらないこと」 です。
そのために「透明仕上がり」としている、 トランスルーセントタイプがありますが 実際は「半透明」のフェイスパウダーもあり、 余り表記を信じられません。
筆者の経験では、
・完全に透明であるフェイスパウダー ・つけたときは透明ではないが、時間経過で透明となる ・半透明ではあるが、透明にはならず白さが残る
のように、「透明」「半透明」ということが 不明瞭の場合も少なくありません。
特に、ファンデーションの油分を吸収する セッティングパウダーといわれる種類のフェイスパウダー は「油分の吸収で、白色が肌色に変わる」ということです。
とはいえ、昨今の各種ファンデーションは、 お肌につけたときの残留油分が極めて少なくなって いますので「完全に透明であるフェイスパウダー」 を使うのが理にかなっています。
また、配合成分・処方から 「つるつる・すべすべ」に仕上がりやすいのも 完全に透明であるフェイスパウダーです。
これらのことから、迷わず 「完全に透明であるフェイスパウダー」を 選びましょう♪
【フェイスパウダー不要論】
一部の美容家やメイクアップアーティスト、ヘア&メイクさん によると、
・フェイスパウダーで油分が吸収されすぎて、
お肌に悪い。
・お面のような仕上がりになるので、フェイスパウダー
は不要。
・ファンデーションが適量であれば、フェイスパウダー
は不要。
・フェイスパウダーをフェイスブラシで掃くと
艶がでる。
説得力はありますが、やや主観的なご意見と思われます。
これらを読まれると、「そうか・・・いらないならいいや・・・」 となるかもしれませんね。
お肌にとってファンデーションは異物です。
おのずから、押し出す・排除するという生理機能が 働きます。
その時はよくても、時間の経過と共に化粧崩れが 速まるのは間違いありません。
また、「フェイスパウダーで油分が吸収されすぎて、 お肌に悪い(かさかさになる)」。
相当数のフェイスパウダーを使ってきましたが、 このようなことは1例もありませんでした。
「フェイスパウダーをフェイスブラシで掃くと 艶がでる」は・・・僕の目のせいか、確認できる フェイスパウダーはありませんでした。
同様に「水をスプレーすると艶がでる」は、 一部のファンデーションとファイスパウダーの 組み合わせでそうなりますが、一般の方が 使われるファンデーションとフェイスパウダー ではないので"ご参考"ということで。
また少し余談ですが、「つや」を残した仕上がりをする場合 もありますが、それはスタジオ等での撮影のこと。
これは、「空パフ」という方法をとりますが、 それでもフェイスパウダーは若干含ませています。
【フェイスパウダーの使われ方】
フェイスパウダーは、 「綿パフにとり、パフに十分もみこんで 抑えるようにつけます」。
このような、フェイスパウダーとしての 使い方だけではなく「粉体」ということから 様々な使い方が存在します♪
注:1)○は、おススメ♪
●は、参考です♪
注:2)フェイスパウダーの他に、
ベビーパウダー、
コーンスターチ(とうもろこしの粉)、
片栗粉(じゃがいもの粉。でんぷん)
を使うことができますが、食品を使うことに
抵抗があることから筆者は使っていません。
あくまで、化粧品として
フェイスパウダー、ベビーパウダーの
使用をおススメいたします。
○鏡のクリーニング
手鏡や姿見他、化粧ポーチに入れて汚れている (化粧品が付着している)鏡は、その汚れた面に 少量のフェイスパウダーもしくはベビーパウダーを つけて、コットンで拭き取ります。
手垢他、特別な汚れでなければ落とすことが可能です♪
わざわざ洗剤やクリーナーを使わなくてもよいのが うれしいですね。
○眉カット前に
眉は、ヘアーのカットとは違い水分や油分が眉にあると カット鋏(アイブロウシザース)がコントロールしずらく なります。
そこで、眉カット前にフェイスパウダーをつけて 眉にある水分や油分をあらかじめ取っておきます。
【フェイスパウダーの使われ方】
フェイスパウダーは、 「綿パフにとり、パフに十分もみこんで 抑えるようにつけます」。
このような、フェイスパウダーとしての 使い方だけではなく「粉体」ということから 様々な使い方が存在します♪
注:1)○は、おススメ♪
●は、参考です♪
注:2)フェイスパウダーの他に、
ベビーパウダー、
コーンスターチ(とうもろこしの粉)、
片栗粉(じゃがいもの粉。でんぷん)
を使うことができますが、食品を使うことに
抵抗があることから筆者は使っていません。
あくまで、化粧品として
フェイスパウダー、ベビーパウダーの
使用をおススメいたします。
●付けまつ毛のカットマーク
付けまつ毛は、台紙から剥がして、そのまま使える ということはありません。
簡単に仮止めして、瞼&まつ毛のサイズに合わせて カットしなくてはなりません。
その時、爪楊枝のとがっていない先に少量の フェイスパウダーをつけて、カットするところに マークします。
付けまつ毛は、ブラックですからカットする場所 がわかりやすく、サイズ調整で役に立ちます。
○生活紫外線予防
ミネラル成分は、そのほとんどが紫外線を反射する 効果をも持ち合わせています。
パウダーファンデーションやミネラルメイクアップ は粉物の重ねづけが可能です。
お肌につけた後にフェイスパウダーを つけることで、さらに生活紫外線予防を期待できます。
○ブラシクリーニングに
クリーニング屋さんで行われる毛皮のドライクリーニング をヒントに発案された方法です。
汚れたアイカラーやチークブラシに、フェイスパウダーを からめて色材や油分をパウダーに吸着させます。
そして、コットンで取り去ります。
これで、新品同様になるだけでなく、お肌への感触も 向上します♪
●アイカラー・チーク薄めに
粉物のアイカラーやチークカラーの成分は、一部 フェイスパウダーと同じです。
そのため、粉物のアイカラーやチークカラーとは 相性がいいのです。
アイカラーなどを薄く使いたいとき、 あらかじめ少量、ブラシにフェイスパウダーを含ませ ておきます。
後は、いつもの通りにお使いください。
白のアイカラーをお持ちでいないとき。また、お使いの カラーに飽きてしまった時に有効です。
白いフェイスパウダーでなく、透明でも シアーに仕上がります♪
●アイカラー・チーク調整
上記同様、「カラーを薄める」に使います。
もし、アイカラーやチークカラーをつけすぎて しまった場合、コットンにフェイスパウダーを つけてカラーを薄めたい箇所を軽くこすります。
●リップカラーの質感チェンジ
撮影で使われる方法であり、余り普段に使える方法 ではありませんのでご参考まで・・・。
リップカラーをマット(つやなし)に変えたいとき、 リップカラーにテッシュオフをし、その上から フェイスパウダーをつけます。
●マスカラのボリュームアップ
すでにボリュームアップできるマスカラが ありますのでご参考まで。
マスカラが半乾きの状態にフェイスパウダーを つけます。
ある程度のボリュームアップができますが、 繊維入りのマスカラ他にはかないません。
また、マスカラの品質がダウンしてしまうのが 欠点です。
●目の下につけて
あらかじめ、目の下に多めにフェイスパウダーを つけておきます。
もし、アイカラーが目の下に飛び散っても 裂いたコットンか耳かきの綿面を使って 刷きます。
目の下にアイカラーがつくことはありません。
○ファンデーションチェック
フェイスパウダーをつけた後、縦に裂いたコットンを フェイスブラシの代わりに使います。
この時、フェイスパウダーを十分使われていた場合は コットンに色(ファンデーション)はつきません。
もし、色がついた場合はお顔のどこかにフェイスパウダー がついていません。
簡単なチェックですが、「ついているかどうか」 目に見えないことが明確に確認できる方法です♪
●ベビーパウダーをフェイスパウダーに 【番外】
ベビーパウダーは、主にタルクというミネラル成分。 そして香料です。
成分的に、フェイスパウダーと全く同じですから フェイスパウダーとして使うのには 全く問題はないのですが・・・ やや香料が強いのが懸念されます。
もしフェイスパウダーとして使っても、 白く仕上がりやすいようです。
安価であること。
そして、選ぶ必要がないことから メイクアップブラシのクリーニングに適している と思います。
以上です。
このように、大技小技(?)をも持ちあわせているのが フェイスパウダーです。
お手持ちのフェイスパウダーには、 目立たなくてもしっかりメイクアップを サポートしくれるのです♪
さて・・・「お粉」としてのフェイスパウダーについて、 お話が続きましたが、今度は「使う」という視点で 確認してみましょう♪
フェイスパウダーを使う手順は、
フェイスパウダーをパフに移す ↓ パフをもみこむ ↓ お肌(ファンデーション)につける
というプロセスです。
まず、フェイスパウダーをパフに移すには、 2つの方法がありますが、それは容器によって 異なります。
・広口で小さな穴の開いた中蓋つき
上から、パウダーを押さえるようにつけるので パフ周辺までキレイに行き届かないのが欠点です。
・シェイカー瓶
瓶の口に適度な穴があいているために、 パフにフェイスパウダーをまぶすことができます。
飛び散り防止は、パフを少し凹ませて使うこと。
おススメです♪
次に、お肌(ファンデーション)につける。
これは、原則的に「ファンデーションをつけた順番に」 です。
つまり、ファンデーションをつけた位置と順番に フェイスパウダーをつけます。
最初たっぷり。次に、滑らす。
透明のフェイスパウダーであれば、パフも汚れませんし 白くなる心配は全くありません♪
【おススメ、フェイスパウダー】
透明フェイスパウダーの中でも秀逸なのが 「RCMA ノーカラーパウダー」♪
http://www.circlelab.com/theatrical/makeup/sppow.html#nocolor
Sサイズ 25g ¥1,500(1,575)
*国内では、サークルさんでしか販売していません。
容器は、シェイカータイプでプロ仕様です。
【文章】お化粧コンサルタント
メイクアップアーティスト 渡会治仁
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