本来メイクアップは「自由」のはずですが、 やや押し付けがましいのが「年代別のメイクアップ」。
別名、「アンチエイジング・メイクアップ」 だと思います。
「年令によるお顔の変化をメイクアップで目立たないようにしよう」 というのが主旨ですが、年令が上がるにつれて高度な メイクアップ技術を必要になります。
これは現実的にナンセンスですね。
メイクアップは絵画的な「錯覚」を利用しますから、 確かに理論的には正しいのですが、これが「日常」となると メイクアップは楽しいことであることからかけ離れます。
一例ですが、
●30代のメイク重点ポイント:マスカラとチークで上向きに
アイラインを入れ過ぎずにマスカラで目元をくっきりと。
チークで顔の重心を上にし、下がり始めた顔の重心もチークで
上げましょう。頬の一番高い部分よりもやや上から目尻に向かって
逆三角形を描くように、頬のラインをシャープに描くと効果的です。
●40代のメイク重点ポイント:頬と唇に立体感を出す
40代はハイライトを眉間やあごに塗って立体感を出しましょう。
鼻をシャープに見せて目元をスッキリするためにも、アイラインに加えて、
ハイライトを上手に取り入れましょう。眉間のやや上の部分とまぶたに
明るいファンデーションや、白っぽいシャドーをぼかして塗れば、
ぐんと立体感が出てきます。
また、上唇の輪郭をはっきりさせるために、濃い目のリップライナー
を使いましょう。
●50代のメイク重点ポイント:顔のパーツラインをくっきりと
あごのラインをくっきりとシャープに見せるためにも、あごの輪郭に沿って、
チークや少し濃い目のパウダーをブラシでつけましょう。
また目元の印象を強めるために、アイブロウとアイライナーで、
眉と目の形を整えましょう。
これらは、使うカラー(色)やテクスチャー(質感)には触れず、 ライン的な技術で年代別のお顔の変化を変えてみせるアドバイス です。
このアドバイスには、賛同できることもありますが、個人差があること。
また、アンチエイジング・メイクアップは あくまで提唱であり、「キレイ」とは無関係。
まず、海外ではこのようなメイクアップの提唱はありません。
「年だから・・・」というネガティブな考えよりも 「自分らしさ」を表わすメイクアップのほうが魅了的です。
脱アンチエイジング・メイクアップ!
メイクアップを楽しみましょう♪
【文章】お化粧コンサルタント
メイクアップアーティスト 渡会治仁 |